式と証明・高次方程式
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式と証明 - 多項式の割り算、分数式、等式と不等式の証明
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高次方程式 - 複素数と二次方程式、高次方程式
複素数は書けそうなこと多いし、別ページにて → 「複素数」。
多項式(整式)/有理式と整数/有理数
多項式(整式)と有理式の間の関係は、 整数と有理数の間の関係とほぼ同様。
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多項式は、加減算と乗算が出来るけど、除算は必ずしもできない。
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ただし、「a ÷ b = r あまり q」みたいなことは可能。
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有理式は、加減乗除が全部可能。
有理式は“数”が持つべき性質を満たしてて、 これもある種の数だと考えることもできる。 参考: 「環・体」
図形と方程式
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点と直線 - 点の座標、直線の方程式
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円- 円の方程式、円と直線
座標系というものを導入することによって、 直線は y = a x + b、 円は x2+ y2= r2 と式で表せるようになりました。 これによって、ベクトルと微分積分の知識を使って幾何学を論じることが出来るようになります。
今となっては当たり前の座標系というものも、 できた当初は画期的なアイディアで、 17世紀における数学・物理学の著しい発展の原動力の1つでした。
ベクトル、媒介変数
ここで出てくるような x, y を使った定式化以外にも、 ベクトルを使った式や、 媒介変数を使った式の立て方もあります。 ベクトルは数B、媒介変数は数IIIで学習。
いろいろな関数
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三角関数 - 角の拡張(弧度法)、三角関数とその基本的な性質、三角関数の加法定理
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指数関数と対数関数 - 指数の拡張、指数関数、対数関数
三角関数
三角関数は、 いろいろ覚えないといけない公式が多いようで、 丸暗記の必要性は実はほとんどない分野。 書けそうなこと多いし、別ページにて → 「三角関数」。
指数関数と対数関数
慣れるまで対数の側がちょっと難しいかも。 対数関数がらみの公式をど忘れした場合、ax の逆が loga x だということに立ち返ればちゃんと公式を導出できるんで、 やっぱり無理していろいろ暗記する必要はなかったり。
指数 / exponent
指数関数の「指数」ってのは、 物価指数とか不快指数とか言ったりするように、 何かの指標に使う数字ってことです。 (まあ、物価指数とかの指数は英語だと index なんですけど。) 英語の exponent ってのは、解説者・説明者って意味の単語で、 何かを説明するのに使う値 = 指数ってことです。
冪 an の a を base(基底、基礎)、 n を exponent(指数)というわけですが、 要するに、 a を基準として、どれくらい桁が大きいかを表す指標という意味。
ちなみに、何の指数なのかはっきりさせる意味で、 単に exponent ではなくて、power exponent(冪指数)とか、exponent of the power law(冪法則の指数)という言い方をしたりもします。
余談: そういや、「冪」って文字、もはや数学用語以外では使わない文字ですよね。 冪々(べきべき)で「雲などが一面におおうさま」、 冪然で「おおいかぶさるさま」らしいですけど、そんな単語見たことない。 かといって、「べき」とひらがなで書くと、「~すべき」の「べき」っぽくて嫌なんですよねぇ。 「累乗」を使うのが一番いいのかも。 power series とか power set を「累乗級数」とか「累乗集合」とか言うのも多少違和感がありますが、 慣れれないこともなさそうだし。
対数 / logarithm
logarithm の方は、 ギリシャ語源の言葉で、 logos(言葉、論理)+arithmos(数学)、下手に直訳すると論理数学になるらしい。
まあ、rational が「論理的」なのに対して ratio が「比率」を表すことからも分かるとおり、 昔の人にとっては、比率 = 論理だったみたい。 だから、logos(論理)+arithmos(数学)ってのは、比率を表す数。 対数の「対」も、「何対何」の対。
常用対数と自然対数
指数も対数も、底(この分野だと、base を底(てい)と訳す)を指定して初めて意味を持ちます。 なので、通常、底 a の対数関数は logax と書きます。
でも、よく使うものは少しでも省略して書きたくなるものですから、 最もよく使う底に対しては、単に logxと書きたくなります。 じゃあ、最もよく使う底ってのは何でしょうか。 まあ、ぶっちゃけ、分野によるんですよね。
工学とか応用の世界では、底には 10 を使うことが多いです。 「n 桁」って言われたら、10nを想像しますわね、普通。 なんせ、人間は10進法を好んで使うわけですから、 その人間の感覚にあわせるのが一番分かりやすいに決まっています。 なので、log10x を、 常用対数と呼んで重宝します。 で、工学系とかでは、 logx というと log10x のことです。
一方で、
数IIIで対数関数の微分を習うと、
logex
の微分が
になるような底 e を使うのが一番便利なことが分かります。
log の微分を使いまくる数学の分野では、特に好んでこの底を使います。
この logex を、
自然対数と呼び、
e を自然対数の底、あるいは、ネイピア数と呼びます。
で、こちらを重宝する分野では、
logx というと logex のことです。
高校数学ではこちらの流儀を採用しているはず。1 x
ちなみに、 工学系では、常用対数の方を logx と書くんで、 自然対数の方は lnx と書きます。 (でも、最近はこちらの流儀は廃れ気味。 高校で習うのと違うから混乱するみたい。)
あと、コンピュータの世界では、工学の方よりも、理論数学の方が尊重されるらしくて、 log というと自然対数の方をさすことが多いです。 常用対数の方は log10 とかで表す。
関連:「自然対数の底」
微分・積分の考え
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微分の考え - 微分係数と導関数、導関数の応用、接線、極値
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積分の考え - 不定積分と定積分、面積
数II の範囲ではとりあえず多項式の微分積分しかしないんで余裕。 (xn)' = n xn − 1 という公式を丸々覚えて、機械的に計算するだけでも問題が解けちゃうんだけど、 それだと応用利かなくて困るかも。 先に数IIIの内容にも目を通してしまうのもいいかも。
多分、この時点では、
微分を df/dx と書いたり、
積分を ∫
f(x)dx と書いたりする意味が分からないと思うけど、
これも、数IIIの方まで見るとだいぶ分かるようになってくる。
参考: 「微小差分」。
不定積分と定積分
積分を習ったときに、最初ちょっと混乱するのは、 「微分の逆操作」と習ってたはずのものが、 いきなり「グラフとx軸の囲う部分の面積」に変わってしまうことですかね。
前者は不定積分、後者は定積分なわけですが、 もちろん、定義の仕方が違うんで、 不定積分と定積分が一致するというのは自明なことではないです。 ですが、「不定積分と定積分が一致する」というのは、 微分積分学の基本定理なんて言われていて、 ほんとに基本中の基本とされる定理です。 参考:「定積分と不定積分(微分演算中と積分中の微小差分)」。